病み上がり 2009 7 4
最近、各国の中央銀行から、出口戦略の話を聞くようになりました。
しかし、それは、将来の検討課題であって、今は時期尚早だと思います。
まだ世界経済は、病み上がりだからです。
NIKKEI NETのマネー&マーケットで、
岡田晃氏は、「1937年恐慌」のことを書いています。
恐慌というと、1929年を連想しますが、
実は、1937年恐慌も、大いに問題があったのです。
(以下、引用)
1933年に登場したフランクリン・ルーズベルト大統領が、
ニューディール政策で米国経済を立て直したことは広く知られている。
33年までの4年間、大幅なマイナス成長が続いていた実質国内総生産(GDP)は、
翌34年からプラスに転じ、37年まで景気回復が続いた。
33年に50ドル前後まで落ち込んでいたダウ工業株30種平均は、
37年に190ドル台まで回復していた。
そこでルーズベルト政権は、
ニューディール政策によって膨らんだ財政赤字を削減すべく、
増税に踏み切り、財政再建路線に転換した。
FRBも金融引き締めに転じた。
だが、これは明らかに誤りだった。
景気は再び急速に悪化し株価は暴落した。
実質GDPは翌38年にマイナス成長へ逆戻りし、
ダウ平均は37年の戻り高値のおよそ半分の水準まで下がった。
これは、37年恐慌と呼ばれている。
それ以降、米国経済の本格回復は第2次世界大戦後まで待たねばならなかった。
(以上、引用)
歴史に「if」はありません。
しかし、「アメリカに、1937年恐慌がなかったら」と考えざるを得ません。
賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ。
歴史は、人類のためにある。